学部で「情報工学実験II」「ハードウェア記述言語」、「プログラミング演習IV」「PBL概論」を担当されている竹本修先生に、ご自身の研究と学生たちの印象についてお聞きしました。
ロボットアームの評価実験をする竹本修先生
先生の自己紹介をお願いいただけますか?
ちょうどいいまち愛知県知多市出身です。(知多半島ということもあり)南知多銘菓が大好物です。名城大学の卒業・修了生の経歴を活かし、大学に貢献できればと思います。
大学院生の頃から、お気に入りのクロスバイクで通学・通勤しています。雨天と虫が天敵ですが、運動によるストレス解消と、頭の中の整理のための大切な時間になっています。近いうちに、知多半島一周にチャレンジしたいですね。

先生の専門分野とその面白さを教えてください。
専門は情報セキュリティです。特に、ハードウェアデバイス上の暗号技術および認証技術について研究しています。暗号技術は通信する情報を秘匿化する技術で、認証技術は通信する相手や情報を検証する技術で、いずれも安全なシステム構築のためには必須の情報技術です。

これまでに暗号・認証技術へのサイバー攻撃が報告されています。その攻撃の原理を理解し、効率的で堅牢な対策手法をどのように実装するかを日々考えるのが面白いですね。

最近の研究テーマを教えてください。
性能が急速に発展した深層学習を、暗号技術へのサイバー攻撃に転用した「深層学習サイドチャネル攻撃」と呼ばれる脅威について、研究しています。IoTデバイスのような計算資源の僅かなハードウェアにも適用できるように、安全性を担保しつつオーバーヘッドも小さいような対策手法について提案しています。

また、ロボットアームに開発した暗号・認証技術を実装して、安全に利活用できる産業用システムの構築にも取り組んでいます。

学んだことや身につけたスキルは、卒業後にどのように役立つのでしょうか?
評価実験の過程で、ハードウェアデバイスや測定器の利用方法を習得でき、また制御するためのプログラミング技術を身に着けることができます。
扱っている機器やプログラミング言語が卒業後に直接活用できなくとも、ドキュメントや他人のソースコードを参照し、試行錯誤しながら実験環境を構築するという経験は、情報分野だけでなく幅広い分野において役に立つのではないでしょうか。
名城大学情報工学部の学生たちの印象を教えてください。
在学時から感じていましたが、入学時にはシングルボードコンピュータはもちろんパソコンも普段触らないという学生から、ハッカソンなどに積極的に参加している学生など、非常に個性豊かです。

大学では気の合う友人がきっと見つかります。一生の付き合いにもなりますので、ぜひ友人関係を大事にして大学生活を楽しんでもらえたらと思います。
