情報工学部について

情報工学部設立の背景、学びの特色についてご紹介します。

 

情報工学が不可欠な時代に、実践的に活用する人材を育む

名城大学では、2000年に理工学部の学科として情報科学科を設立し、2004年には情報工学科へと発展させ、情報技術者を育成する教育・研究を行ってきました。そして2022年、社会に要請に応じて、情報工学部という名城大学の10番目の学部が誕生しました。

近年、DX(Digital Transformation)と叫ばれているように、さまざまな分野にITが浸透し、社会全体がデジタル化に向けた大きな変革を迎えています。金融、製造、医療、農業、経営など分野を超えてあらゆる課題の解決に情報技術が不可欠になっており、それを実施する人材育成が急務になっています。そのための「次世代DX人材」は、さまざまな分野の人々と協働し(協働力)、情報技術を活用して(技術力)、課題を解決する(実践力)という総合的な力が求められています。

それらの力を育成するため、名城大学情報工学部では、さまざまな分野の実際の問題をチームで協力して解決する経験が得られるPBL(Project Based Learning)=課題解決型学習を導入しています。PBLでは、最先端で課題に取り組んでいる企業や団体と連携し、一緒に形にすることを学びます。そこでは、最先端の開発ツールを駆使したり、チームで協働したり、アイデアを発想したり、形にするスキルが必要になるでしょう。

そのために、学びのカリキュラムも大きく変えています。今までは基礎から応用まで、順序立てて体系的に学ぶことが重視されていました。新しいカリキュラムでは、現実の課題に合わせて、実際に作っていく体験的な学習を重視し、それらの楽しみを知り、よりよくする過程で、深い仕組みを知るための体系的な学習を組み込んでいきます。

名城大学情報工学部では、この体系的な学びと、体験的な学びのバランスによって、2つのコースを用意しています。総合コースでは、体系的な学習に重きを置き、先進プロジェクトコースでは、より体験的な学習に重きを置いて、外部との連携や具体的なプロジェクトの中で学びを深めていきます。

また、情報工学という幅広い分野を、フィジカルコンピューティングデータエンジニアリングヒューマン・メディアネットワークシステムという4つのプログラムで網羅し、自分の目標や関心に合わせて習得できるようにしました。これらのプログラムは、複数選択することが可能です。2つのコースと4つのプログラムを組み合せ、成りたい自分や、企業や団体との実践的な出会い経験によって、想像を超える自分に成長して、社会に役立つ人材になることを全面的にバックアップします。

名城大学情報工学部の紹介

 

名城大学情報工学部の教育概念図

名城大学情報工学部では、「情報」を中心に、情報を実体化する=フィジカルコンピューティング、情報を処理する=データエンジニアリング、情報を表現する=ヒューマン・メディア、情報を交換する=ネットワークシステムという4つの分野を学びます。それらの技術を組み合せ、実社会と接するPBL(課題解決型学習)によって経験を深めます。
 

 

名城大学情報工学部の学びの特色

特色1コースとプログラムの組み合わせによる多彩な学び

一人ひとりの興味や適性、目指す将来に応じて、学びを組み立てることができます。志向の異なる「総合コース」と「先進プロジェクトコース」の選択、および、情報工学の広い領域にまたがる4つのプログラムの学びを通じて、自分の興味を探し、適性に気づき、それぞれの個性に合った将来の進路を模索できます。

特色2理工学部のモノづくりマインドが源流

「総合コース」は、青色LED(2014年) リチウムイオン電池(2019年) の研究でノーベル賞受賞者が在籍する理工学部のDNAを受け継ぎ、教育の源流には「創造型実学」の精神があります。教員には、豊田中央研究所、理化学研究所、ATR、 NTT、日立製作所などでの実務経験者も多数。実社会での活かし方を意識しながら、ハイレベルな研究にチャレンジします。

特色3実社会を想定したPBL(Project Based Learning)の導入

「先進プロジェクトコース」では、社会の中の複雑な課題に対し、チームで数ヶ月かけて開発する経験を通じて体験的に学ぶスタイルを取り入れます。企業で現役で活躍する情報エンジニアによるハンズオンセミナーやワークショップ、限られた時間内に他者と協働してプログラム開発やサービスを考案するハッカソンなどへの出場機会も提供します。

特色4総合大学ならではの学部間連携と多様なサポート

文理10学部を有する総合大学の強みを活かし、幅広い分野のテーマに対し、他学部と共創しながら解決を図ります。また、課外活動の支援制度を学部の正規の授業と併用して学びの幅を広げられます。例えば、仲間を集めて助成金を得ながら社会課題に取り組む「Enjoy Learningプロジェクト」 や、リーダーシップ教育を受けて海外でその成果を実践する「チャレンジ支援プログラム」 などが充実しています。

特色5100年の歴史と愛知の立地に支えられた社会連携

本学は、まもなく100周年になる歴史と伝統、その中で培われた地域や社会での信頼があります。また、産業が盛んな愛知県に位置するため、さまざまな企業や自治体との研究・教育の連携も多数あり、インターンシップや就職における厚みのある支援も強みです。20万人の卒業生たちが国内外で活躍しており、多様なロールモデルを参考にキャリアビジョンを描けます。

社会と大学が連携してイノベーションを生み出す研究施設「innovation hub」

名城情報工学部の拠点となる研究実験棟IIIには、学生が学内外の人たちとディスカッションしながらアイデアを創出し、ICTの力を駆使して新しいモノやコトを生み出すための多目的創造空間「innovation hub」があります。

innovation hubでは、情報工学部だけではなく、学部を横断して、さまざまな学部の学生が参加するプロジェクトが実施さたり、企業と連携したイベントや協働研究が行われています。まさに、イノベーションを起こすための、内外を横断するハブといってもいいでしょう。Wi-Fi環境はもちろん、移動型のテーブルやホワイトボード、8枚のスクリーンが整備され、学生たちの開発を支援します。

VRコンテンツ「innovation hub」